報道発表資料
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「福島の復興に向けた未来志向の環境施策推進に関する連携協力協定 ~環境から挑む福島の復興、そして希望ある未来へ~」の締結について
環境省(小泉進次郎環境大臣)は、令和2年8月27日(木)に、福島県(内堀雅雄 福島県知事)と、「福島の復興に向けた未来志向の環境施策推進に関する連携協力協定 ~環境から挑む福島の復興、そして希望ある未来へ~」を締結いたしました。 今後、環境省と福島県は、環境施策を取り入れた福島の復興を一層進めるため、連携協力して取り組んでまいります。
1.協定の趣旨
2011年3月11日の東日本大震災及び福島第一原子力発電所事故の発生から10年目を迎えました。環境省では、2012年より実施している除染や特廃棄物の処理など福島の環境再生に取り組んできました。また、2018年から、環境再生の取組に加えて、脱炭素・資源循環・自然共生など環境の視点から地域の強みを創造・再発見する「福島再生・未来志向プロジェクト」に取り組んでいます。一方、福島県では、震災直後より県民に寄り添い、避難者の生活支援や帰還に向けた環境整備、国内外に対する風評払拭等に取り組んできました。
こうした中、国立公園などの優れた自然資源を生かしたふくしまグリーン復興構想に基づく取組や、福島県の再生可能エネルギー先駆けの地を目指した取組など、環境面での福島の特長を生かした施策を、環境省と福島県が連携して展開し、発信していくことは、環境保全の向上はもとより、原子力災害からの復興や風評払拭にも寄与するものと考えます。さらには、ウイズ・コロナ、ポスト・コロナ社会を意識して取り組むことで、新しい日常生活、新しい地域づくりのあり方を、福島から発信していく取組ともなります。
環境省と福島県は、このような認識を共有し、原子力災害の影響の大きく残る浜通り地域をはじめ、福島の復興を一層進めるため、未来志向の環境施策の推進に向けて連携協力して取り組んでいくものといたします。
2.協定の概要
(1)名称
「福島の復興に向けた未来志向の環境施策推進に関する連携協力協定」
~環境から挑む福島の復興、そして希望ある未来へ~
(2)内容
① 「ふくしまグリーン復興構想」等の着実な推進
福島県と環境省は協力して、自然資源活用により交流人口の拡大を目指す「ふくしまグリーン復興構想」の推進に向け、関係自治体・団体等による推進体制を整備するとともに、同構想に基づき、磐梯朝日、尾瀬などの国立公園・国定公園の魅力向上、只見柳津県立自然公園の国定公園編入、国立公園・国定公園を核とした広域周遊の仕組みづくり等の取組を推進する。また、猪苗代湖の環境保全をはじめ、野生鳥獣の保護管理等、県内の環境保全の取組も推進する。
② 復興と共に進める地球温暖化対策の推進
「福島県地球温暖化対策推進計画」、「福島県再生可能エネルギー推進ビジョン」等を踏まえ、福島県と環境省は協力して、浜通り地域をはじめ福島の復興を加速させるため、県内における省エネルギー対策や再生可能エネルギーの一層の普及促進、福島県産水素の利活用、これらの取組を通じた未来志向のまちづくりなど地球温暖化対策に実効ある取組を推進する。
③ ポスト・コロナ社会を先取りした環境施策の推進
福島県と環境省は協力して、ポスト・コロナ社会への対応の視点から、自立・分散・ネットワーク型の社会の形成を視野に入れ、国立公園等におけるワーケーションの促進や、復興に貢献する再生可能エネルギーの地産地消の推進等に取り組むほか、廃棄物の発生抑制や循環的な利用に関する取組、災害にも強い資源循環スキームの整備促進など、幅広い分野の環境施策において、多様な主体との連携を強化し、レジリエント(強靱)な社会のモデルとなる取組を推進する。
④ 本協定の効果的な実施に関する共通的事項
福島県と環境省は協力して、広く県民や企業、市町村等の積極的な参画を促すため、シンポジウム等の開催や優良な取組の推奨制度の創設など、多くの主体の参加を促進・誘導するための取組を行うとともに、本協定に基づく取組を通じ、福島の復興の姿を広く県内外に発信するなど、浜通り地域をはじめ福島県の風評払拭に努める。本協定の期間は2025年度までとし、定期的に進捗状況のフォローアップを行うための会議を合同で開催する。
添付資料
- ■ 問い合わせ先
- 環境省環境再生・資源循環局
特定廃棄物対策担当参事官室
代 表 03-3581-3351
直 通 03-5521-8830
参 事 官 則久 雅司
参事官補佐 石川 洋一 (内線7811)
参事官補佐 和田 紘希 (内線7805)
担 当 許 愛里 (内線7841)